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2005年09月29日
忘れ物
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歳をとるとめっきり物忘れが激しくなるね、というような話題が偶に出ますな。誰を相手にしている時と決まっている訳ではない世間話の類だし、実際、其れ程、深刻な問題となっているのかと言えば、そうでもない。いや、本当は深刻なのかもしれないけれど、自分ではその深刻さに気づいていないだけなのかもしれない。まあ、自分が気づかないなら、それで結構ではないか。それに、振り返り見れば、私は、若い自分から随分ともの忘れてしていた口。どんなに控え目に言ったところで、決して記憶が良かったことなどなかった。小学生時分から、随分と親や先生には怒られたものだし、社会人になってからもあれこれと忘れ物で失敗を繰り返していたのである。それがより激しくなったというだけのことだから、あまり深刻に思わないのでしょうな。例えば、幼少の砌から天才と持て囃され、中学生時分には、既にして、大人顔負けの博覧強記を誇っていた良男くんのような人物が、記憶にがたが来たりすれば、それは大事件でありましょうとも。尤も、彼てえ人間は、逝っちまう直前の床の上でも、素晴らしい記憶力を披露しておりましたけれどね。天才はどんな時でも天才なのであるなあ、と思ったものである。あれも、もう十年以上も前になりますか。寂しいですなあ。そして、私のような、役立たずがのらくらと生き延びている。
本日は、散歩の途中、近所の広場でみつけた、置き忘れられた野球のボールについて書こうと思っていたのだけれど、気がついてみると、筆の行方は思いも寄らないところに進んでおりました。
草叢に忘れられたボール。ああ、夏休みが終わったんだなあ、と、散歩の途中では思ったけれど、よく考えれば、夏休みというものは、一と月近く前に終わっているのである。あの忘れ物は夏休みとは関係ないやね。
思い返せば、遊び道具を何処かに置き忘れたまま家に帰ってきて叱られたことというのも数知れませんよ。遊び疲れているのに、暗い中、空地のあちらこちらを探し歩く破目になって。白いボールの写真を眺めながら、今、急にそんなことを思い出した。あの白いボールの持ち主も家で叱られたりしてやしないかね。まあ、そんなことも、半世紀も経てば懐かしい思い出になるだろうけれど。
投稿者 nasuhiko : 2005年09月29日 18:41
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