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2005年07月24日

icon大きに揺れた


 昨日の揺れはかなりのものであった。尾籠な話で恐縮なのだけれど、私、厠におりまして、丁度座り込んだところで、ごごごごごごごごと揺れ始めたもので、大きに動揺した。実際の揺れよりも心の揺れの方が激しかったと言えましょう。何しろ、此方人等、お穴を丸出しの状態ですから、何というのか、落ち着かない。荒屋の狭い厠のことですから、両手を伸ばして支え棒にして、何とか凌ごうとするのだけれど、そういう時にも、尻丸出しではね、どうにも締まらない。いや、本当の話ですぞ。疑うなら試されるが良い。お尻を丸出しで、気丈に振る舞うということがこんなに難しいとは私も思っておりませんでしたよ。
 昔から、厠というところは、狭い空間を柱が四本で支えているのだから、地震が来たって安全だよ、などと言われてきたけれど、あれですな、そういうのは、新築の立派な建物での話なのでしょう。私のところでは、大変でしたよ。壁も柱もぎゅうぎゅうみきみきと音を立て、このままばらばらになるのではないかと思った。そうは言っても、結局のところ、何ともなかったわけで、もしかすると、厠が安全だという言い伝えは間違っていないのかもしれないけれど、ああいうところだと、閉所としての恐さもある。閉じ込められちまうんじゃないか、とね。厠に閉じ込められたら、それこそ糞詰まりですよ。そんな下らないことを思う。
 今になってあれこれと考えている訳だけれど、家屋倒壊ということにでもなれば、畳の上でごろごろしていようと、厠の中にいようと、あまり変わりはなさそうである。変わりがあるとすれば、やはり、お穴を出している、というところでありますよ。そんな恰好では逃げるに逃げられない。揺れているし、あたふたしているしで、ズボンを引き上げるのも儘ならないかもしれない。ズボンを上げるが儘ならないからといって、ズボンを下ろしたままでは、足に纏わり付いて駈けるどころか歩くことも儘ならないだろう。そして、そのまま、瓦礫の下敷きになったとしたら、どうなるのか。ズボンを下ろしてお穴丸出しで倒れているじじい。消防隊員だか自衛隊員だか誰だかは判らないけれど、そんな醜い枯れ枝じじいを発見する羽目に陥る御方には実に申し訳ないとしか言い様がない。今の内に謝っておこう。斯様な混乱の折とは申せ、醜態を晒しまして、平に御容赦願います。

投稿者 nasuhiko : 2005年07月24日 13:24

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