« 梅雨入りしているそうだけれど | ホーム | 若きお相撲さんたち »

2005年06月14日

icon素麺


 蒸しますな。まあ、それが日本という国の六月なのであって、今に始まったことではない。こんなことを何十年と繰り返しているのである。恐らく、私の生まれる前だって似たようなものであった筈だから、何百年、あるいは、何千年、と、この蒸す季節がやってきているのでありましょう。
 こう蒸してくると、そろそろ素麺の季節かね、と思いますな。素麺にも色々あれど、揖保乃糸が好きな私である。というより、揖保乃糸以外には満足できる素麺に出合ったことがない。尤も、素麺食べ歩き日本縦断などということを試みた経験がある訳ではないし、第一、店屋に入ると蕎麦を頼みますからね。考えてみると、私の素麺経験なんざ高が知れている。不思議なことに、お中元にいただくのも揖保乃糸ばかりだからね。自ずと、揖保乃糸ばかりを何十年も喰い続けている。偶に、他の気取った素麺が届くようなこともありますな。そういうことが近年増えている。各地の名産の類が、日本中を飛び交っているのでありましょう。これもインターネットのお蔭だろうか。そうかもしれない。まあ、インターネットはどうでも良いのだけれど、そういう、格別の素麺といものをお贈りいただけば、揖保乃糸一筋の私とて食べてみますよ。そりゃそうだ。そして、実際、往々にして美味いのでありますな。みんな、美味い。大変美味い。けれども、麺のしこしこつるりとした感触がないのであります。その点、揖保乃糸が優れている。これは比較にならない程であります。もし、あれ以上のものがあれば、是非、お教え戴きたい。
 ところで、素麺といのは何故品書きに載らないことが多いのだろうか。夏になれば、冷や麦だの、冷やし狸だのを追加する蕎麦屋は多いし、中には、蕎麦屋の癖して冷やし中華を出すような不可思議な店さえある。けれども、素麺を出すところは存外少ないのではないか。その所為ですかね、素麺は家庭で食べるもの、という印象が強い。それに、素麺は何故か晩飯に食す気にはなれませんな。おかしな話だ。蕎麦なら良い。けれども、どうも、素麺だと宜しくない。そうそう、素麺だと酒を呑みたくならないのも不思議でありますなあ。蕎麦なら、澤乃井をきゅうっといきますか、と、極々自然の流れであるのにね。こう考えてみると、素麺てえものは、意外に頑な食べ物なのかもしれませんなあ。

投稿者 nasuhiko : 2005年06月14日 18:12

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://bokenasu.net/mt/mt-tb.cgi/212

コメント

コメントしてください




保存しますか?