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2005年05月23日
カバレフスキーって
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田村師匠来訪。セニョール・ハバネロ登場以来、ちょくちょく顔を出して頂いている。蟻巻の一件があるものだから、心配でもありましょうし、勿論、それだけではなく、成長が楽しみでもあるのでしょうな。私だとて同じこと。水遣りをしながら、葉っぱの裏まで一枚一枚眺める早朝。少しずつ成長しているのだろうけれど、毎日見ているとなかなか判りませんな。ちび公くんみたいに、暫く振りだと、ああ、大きくなったねえ、などと目に見える成長があるのだろうけれどね。
早速一献、と思ったのだけれど、これから出かける用事があるということで、本日は酒を控えられる師匠である。お茶を飲みながら、正に、茶飲み話。
「カバレフスキーはご存知ですか」と問われる。
「如何にもロシア人みたような名前ですな。何となく聞いたことがあるような気はするのですけどね。画家ですか。それとも、音楽家ですかね」
「作曲家なんですけれど、入門用の面白いものを書いているんですよ。バッハをやめちゃったみたいなので、これはどうかなと思って持ってきてみたんです」と、鞄から楽譜を取り出す。ぱらぱらと、その薄っぺらい楽譜を捲ると、驚いたことに裏表紙のところにCDが付いている。つまり、楽譜だけじゃよく判らない、という、私のようなもののために、参考となる演奏が用意されているということになりましょうかね。いやあ、便利な世の中ですなあ。独学でピアノを嗜もうというような場合に、大きに役立つことは必定であるから、今後、こういう付録付きの楽譜が流行るのではあるまいか。何はともあれ、早速、かけてみる。
「初級者向けとはいえ、現代曲ですから、妙な響きもあちらこちらに出てきますけど、おかしいなと思ったら、CDと比べてみればいいわけですよ」
成程、確かに、バッハ何ぞの王道とは違って、簡単そうなところでも、不思議な感じのするところがありますな。そんなところが却って興味を引く。二人して楽譜を眺め、CDを聴きながら、あれこれと話し込んでいる内に、カバレフスキーに挑戦してみようではないか、という気になってきましたよ。やりかけのインベンションは放り出すのではなく、脇に置いておくのである。いずれ、又、気が向いた時にね。
「ところで、田村師匠はどのように学ばれたのですか」
「ぼくはピアノをちゃんと習ったことはないんです。独学といいますかね。バンド仲間に教わったり、あれこれ楽譜や本を買い込んでつまみ食いしたり」ふむふむ、そんなことで、あのようにギグを演じられる程の腕前になったというのだから、何とも羨ましい話である。尤も、才能も経験も桁が違うのであるから、羨んでいても栓無きこと。しかも、私に残された時間は、そう多くはない訳であるからして、せっせと練習に励もうではないか。でも、ですね、本日は、既に、些か度を越して聞こし召しておるので、明日からに致しますかね……って、こんな考えだから、何事も埒が明かないのであるけれど、まあ、こういう性分に生まれついてしまったのだから、仕方がないのでありますよ。はは、莫迦なじじいだねえ、とお笑い下さい。御機嫌よう。
投稿者 nasuhiko : 2005年05月23日 21:51
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