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2005年04月21日

iconまだおりましたが……


 塵を出して戻るところ、鳴きましたよ。ホーホケキョ。おお、未だいてくれたのか、と、慌てて荒屋に戻り、秘密兵器を手にして表に出る。奴さん、また、随分と高いところで鳴いておる。ホーホケキョ。昨日、あれほど練習したのにもかかわらず、いざ鶯を目の前にしてあたふたするばかりでなかなか思うようにいかぬ。むむむむ。しかし、あれこれやっているうちに、どうにか動き出した。早速、鳴き声のする方に向けて、ぴかりと赤くてちっちゃな機械を向ける。時間が時間だけに、通勤する人々、通学する若者たちが足早に通り過ぎる。無論、ただ通り過ぎるだけでなく、茫と突っ立って高い木に向けて手を翳している老い耄れを一瞥。ああ、可哀想なじいさんだね、とでも言いたそうな眼差しである。ふん、判らん人々には判られんでも構わんわい。兎にも角にも、静かに通り過ぎてくれ給え。鶯を脅かすことなく、この機械の中に、自転車のぎーこぎーこと進む音が入り込んだりしないようにね。
 息を殺して、静かに録音。録音を始めると先様が鳴き止んでしまったり、ホーホケキョと、こう、何と言うのか、あああ、止めるとホーホケキョ、と気が合わなかったりするものの、録っては止め、あれれ、ホーホケキョ、録っては止め、と何度か繰り返す。
 さあ、兎にも角にも、マックにさしてみようではないか。おお、一杯録れておりますなあ。早速、順番に聴いてみる。これが、微妙なのである。かちゃかちゃ金属音が入っていたり、風の音らしきもの、衣擦れのような音、などなどなど、余計なものがたくさん録音されておる。勿論、鶯の声も入ってはいるのだけれど、小さい。かなり小さめである。しかしながら、一回目の挑戦としては、立派なものだ、と思おうではないか。さて、問題は、これをどうすれば良いのか、ということである。絵や写真なら、何とはなしに扱い方が判るものの、音のものはどうすれば良いのだろう。要らないところを切ったり貼ったりできるのだろうと思うものの、操作方法が如何な見当がつかぬ。今日の分は、全部捨ててしまって、明日からまた挑戦して、録音状態の良いものを用意するのが先決かとも思うけれど、明日も未だ鶯が鳴くのかどうか、それは誰にも判らぬ訳で、そうなると、この遠くで小さく聞こえる鳴き声だって、貴重なものではないか、と。もやもやと纏まらぬ考えを肴に呑み始めてしまった。明日は明日の風に任せるとして、今日のところは、これ以上余計なことはせずにホーホケキョ。

鶯の歌 雑音の間から

投稿者 nasuhiko : 2005年04月21日 18:52

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