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2005年03月18日
末廣亭に行ってきた
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ぽかぽかと良い陽気で、近所では梅が満開。すっかり春めいた気分である。心も軽くなり、お蔭で遠出してみる気になった。遠出と言っても、本当に遠くに行くほどの気力体力が備わっているわけではない。そうだ、末廣に行ってみよう、と思い立つ。電車に乗っちまえば、十分二十分程の距離。老い耄れにはこの程度が丁度好かろう。
何年振りだかまるで思い出せないのは、脳の老化が著しいというだけではない。実際、恐らく、十年ではきかない筈だ。とぼとぼよぼよぼ歩いて、どうにかこうにか、昼の仲入りに間に合った。久方ぶりであるにもかかわらず、何だか懐かしい感じがしない。妙に小奇麗になっているような気もする。記憶の中ではもう少しおんぼろな印象だったが、おんぼろなのは此方人等の脳みそであって、末廣亭は寧ろ若々しい。不思議だなあ。
取りは扇橋。流石に萎れた感じがするけれど、考えてみれば、同年配であるからして、向こうから見りゃ、こちらも同じように萎れて見える筈である。ああ、ああ、貧乏たらしい萎れたじじいが見に来てやがらぁ、などと思われていてもおかしくはない。萎れているといえば、圓菊。全体にゆらゆらしているだけでなく、言い損じたり、もごもごと口籠ったり、堂々たる老化振りである。けれども、それが良い味になっているのだから、世の中何が幸いするかわからない。昔は、圓菊なんざどうとも思わなかったのだけれどね。いやいや、なかなか良い噺家じゃありませんか。
扇好、扇遊という、扇橋門下の二人だが、これがなかなかどうしてしっかりしている。少々軽い感じもするものの、悪くない。扇橋さんも良いお弟子さんを持ったものだ。いや、良い師匠に付いたからこそ、彼らの今日がある、というべきか。
暫く振りに覗く寄席の雰囲気は結構なものですな。お客さんも通振ったような、ある種意地悪な連中は見当たらず、のんびりと付き合う風でね。良かった。それにしても、中で呑ませてくれないのは困ったものですな。これで、酒さえ呑ましてくれるのなら、毎日でも通いますけどね。
ああ、何だ彼んだですっかり疲れた。澤乃井を軽く引っ掛けて、今日はとっとと寝ることにしますよ。楽しい夢が見られそうだ。
投稿者 nasuhiko : 2005年03月18日 20:08
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