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2005年02月18日

icon独逸と言えば麦酒


 先日、バッハのインベンションの練習を始めるに当たり、「ドイツと言えばワイン」というようなことを書いたところ、独逸といえば麦酒、というのが本筋でありましょう、とやんわりと御忠告いただくメールを頂戴した。考えてみれば、なるほど、ドイツと言えばビール、というのが、世間の標準なのであろうと思う。とは思うものの、私は、若い頃から麦酒はそれほど得意ではなかった。麦酒に得意不得意もあったものじゃないけれど、何ですか、あれは、コップ一杯位をきゅきゅぅっと呑むのは良いけれど、それ以上になると、どんどんどこどこ腹くちくなって酒もつまみも進まなくなる、口の中も胃の中もじょわじょわして、味覚が判然としなくなってくる、憚りが近くなって腰を据えて呑んでいる気になれない、などなどなど、と、まあ、あれこれ、理由を並べ立ててみたけれど、結局、好みの問題でありましょうな。
 加えて、一度、痛風を患ってから、若先生に酒を止めろ止めろ、と攻め立てられ、何、どうしても止められぬか、ならばせめてビールだけでも止めなさい、と厳しく御指導を受けたのでありました。あれは、何年前だったかね。兎にも角にも、それでは、麦酒の件だけは承りました、てなもんでね、元々、さして好きでもないのを幸いに、きっぱり止めてしまいました。尤も、出先で差し出されれば、礼儀としてコップに一杯ぐらいは頂きますが、それ以上はやりません。それにしても、この歳んなって、酒を止めなきゃ長生きできませんよ、などと言われても、ははあ、左様で御座居ますかってなもんで、聞くだけは聞いておきますけれど、此方人等もう七十年以上も生きていますから、今更、二、三年を伸ばそうなんてことで細々と齷齪する気にはなれないもの。けれども、あの、痛風ってやつは、別ですよ。おやりになられた方はお分かりだと思いますが、痛いの痛くないのって、もう、そりゃ、大変なものです。ちょっと普通じゃない。あの痛さを思い浮かべれば、麦酒を止めるぐらいなんてことないって気になります。
 そんなわけで、私にとっては、ドイツと言えばワインってなことになるって、それだけのことなのだけれど、寄り道していたら、何だか、訳がわからなくなってしまった……って、呑みながら書いているから、そういうことになるんだけれどね。こんなこと書いていたら、珍しく麦酒が呑みたくなってきた。全く以て馬鹿だねえ、この老いぼれは。お〜い、久下ちゃん、今日も一杯いきましょうや。

投稿者 nasuhiko : 2005年02月18日 19:27

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