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2005年01月01日

iconの計は


 一年の計は元旦にあり、という有名な警句だか諺だかがある。一理があるようなないような、微妙な感じではなかろうか。しかしながら、一年の初めに計画をきちんと立てることが悪いことであるわけではなかろう。実際、こういった句切れ目にでもなければ、長期的な展望をきちんと描くことなどないわけで、優れた助言と言って良いかもしれない。だが、これには、若い人たちにとって、という限定が必要だ。私を始めとする老人にとってみれば、一年という展望は些か長過ぎる。これが率直な意見である。平均寿命は延びているとはいえ、七十も超えて何年か経つ我が身、一日一日を恙なく送る、ということが、一番の目標なのである。もちろん、今年はこんなことをやってみよう、あんなこともいいな、などと思うこともあるけれど、それは全て、日々を恙なく送ってこそ、の話である。なのであるからして、敢えて考えるなら、今年の一年の計は、一日の計をきちんともって生きよう、ということになろう。そんなことを繰り返しているうちに、一年、二年、あわよくば、何年も日々を送っていければ良いではないか、と、そんな風に思う、元日、早朝。雪の照り返しが眩しい。

 昨年末に漢方薬局で飛び切りの屠蘇散をいただいたので、早速、一杯いただいている。この独特のとろりと甘い感じは、普段なら気に入らない部類のものだが、正月には一度は口にしたい味となる。不思議なものだ。父親と杯を合わせた、遠い記憶も重なってくる。下戸だった母も形だけは口をつけた。考えてみれば、家族揃って屠蘇を頂くのは、日本の家庭の最も幸せな光景の一つかもしれない。もっとも、独居では、私の言葉はあまりに虚しい、しかたないことではあるけれど。

父母の 想い出 肴に 屠蘇機嫌

投稿者 nasuhiko : 2005年01月01日 16:26

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