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2004年12月26日

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 木澤くんから電話がある。
「君んとこに、オレオレ詐欺みたいな妙な電話がなかったかな」ありゃありゃありゃ「なにゆえ、それを知っているんだい。まだ誰にも話してないんだよ」それにブログのことは同級生の連中には伏せてある。
「いや、なにね。うちにも怪しげな電話がかかってきたんだよ。もっとも、電話に出たのは息子なんだがね。夜になって、古市や白島から電話があったのさ、うちにオレオレ詐欺の電話がかかってきた、テレビで見たのとおんなじだって、さ。連中、すっかり盛り上がっていますよ。まるで、自分がニュースに登場したような気分でいるんじゃないか。まあ、とにもかくにも、そんなことがあって、どうも、同窓会の名簿を使ってかけているんじゃないかって話になってね。君のところはどうかな、と思ってね」
「かかってきましたよ。かかってきましたとも。騙されるというより、最初はわけがわからなかったけれど、何しろ、うちには孫どころか、こどももいないんだからさ、騙されようがない。百歩譲って騙されたとしても、自由になる金なんざ、ありませんよ。はっはっは」「何はともあれ、被害に遭ったやつはいないようで、何よりだ」
「ところで、高部の妹、恵子くんの件だけれどね。亡くなったのは十一月の初めだっていうのは間違いないのかい」「古市はそう言っていたけれどね。気になるなら、自分で電話してみたらどうだい。ぼくはちょっと他にも電話してみるから、じゃ、また」

 それにしても、年の瀬になると犯罪が増えるというのは本当なのだろうか。何とかして金を手に入れねば、年を越せない、という逼迫した状況に追い込まれているのか。それとも、クリスマスだ、忘年会だ、と浮かれている人々の心の隙を突こうとしてのことだろうか。私の場合、『日和見』の忘年会があるだけで、暮れだからといって特別な催しがあるわけではない。
 まだ若かった頃には、クリスマスにはシンガーズ・アンリミテッドの名盤『Christmas』をかけて、マリと二人で六本木のクローバーのミルフィーユを食したものである。数年前、ふと、クローバーを覗いてみたことがあったが、既に、メニューからは消えてしまっていた。マリと過ごした大切な想い出が磨り減ってしまったような、悲しい気持ちになったのを思い出す。
 今夜は、暫く振りに『Christmas』をかけて、キャンティの赤を開けた。私はいったい何に乾杯すればよいのだろうか。

投稿者 nasuhiko : 2004年12月26日 00:13

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