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2004年11月16日

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 情けない。しかし、自力ではどうすることもできない。どうにもできない以上、インターネットの日記という計画をここで諦めてしまおうかと思う。そうするとなると、もう『日和見』に顔は出せなくなるのだなあ。それぐらいどうってことはない。そう思いながら、三日ほど過ごした。他にも呑み屋なんぞ、いくらでもあるわけで、こんな機会にと、二、三の見知らぬ暖簾をくぐってみたが、何となく居心地が宜しくない。店の人たちはそれなりの礼節をもって歓待してくれているのだが、何かが違う。余所者の気分なのである。事実、余所者なのだな、一見の客なぞは。
 考えてみれば、どの店だって、はじめは一見からつきあいが始まるもの。駅からの道すがらふらりとはじめて『日和見』に足を踏み入れたときには、やはり、私は一見の余所者の気分でいたのだったろう。その気分を忘れてしまっただけだ。
 こんなじじいになってしまうと、新しい店に入って、じわじわと馴染みになっていくという作業はなかなかに苦痛なのである。おかしいか。笑え。いくら笑われようとも、こんなことが苦痛である事実に変わりはないのだし。

 家には私以外に誰もいない。もう五年になる。そんなことは大したことではない。ビデオで映画を観て、本を読んで、今晩は清酒を少しだけ呑む。『タイム・アウト』を引っ張り出してくる。「Take Five」、これはブルースだったのだなあ。女々しい気分にはぴったりである。あまりにぴったりにすぎる。夜は長い。

投稿者 nasuhiko : 2004年11月16日 00:00

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