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2004年11月30日

icon小さな来訪者02


 昨日は昼日中から相当に呑み過ごしたようである。あんな小猫が間者であるわけがない。私の脳の弛みは相当進行しているようである。日記を読み返して赤面している次第。
 悲しい気持ちになるできごとがあったせいで、近頃はついつい昼間から飲んでしまう日が続いている。これはまた愚痴か言い訳か……。昼間から酒を飲むのが悪いということはない。悲しいから、という理由で酒を飲むのが良くないのである。しかし、ぼうっとしていると、そこはかとないやり切れなさが何となく頭の天辺にのしかかってくるような気がして、気がつくと、盃を傾けている老いぼれがいる。正直に言えば、今日も既に飲み始めている。

 枯れ梅の枝の上で、雀を威嚇するように鳴いていた鵯がの声がぱたりと止んだ。どうしたことかと見回してみると、例の通りの小さな闖入者である。あんなに小さな猫であっても、小鳥たちにとっては脅威となるのだろうか。兎にも角にも、雀が去り、鵯が去り、庭の真ん中でのんびりと毛繕いをする小猫が一匹残るのみ。
 スパイだ何だと、妙な妄想に駆られた昨日だが、寛ぐその姿はなかなかに可愛らしいものである。小さな躰だが動作はすっかり一人前で、丁寧に丁寧に我が身を舐めこみ舐めこみ、お洒落に余念がない様子。身繕いが一段落したのか、柿ノ木にのぼると、手頃な枝の分かれ目にすっかり身を横たえて欠伸をする。欠伸をする。もう一度欠伸をする。どうやら眠ってしまうようである。なかなかに愛いやつよのう、とそのうつらうつらした姿を眺めながら、もう一杯。時々、薄目を開けてこちらを伺っているようだが、鳴くでもなく、動くでもなく、特に警戒しているようでもなく。
 たとえ、相手が眠りこけた小猫であろうとも、独りで飲むよりは幾許かはましではないか。

葉も落ちて 猫寝呆けおる 柿日暮れ

投稿者 nasuhiko : 2004年11月30日 00:00

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