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2004年11月28日
小さな来訪者01
ここ数日、小さな猫が庭を訪れる。何をするでもなくぶらついているかと思うと、突然、梅の木を駆け上がってみたり、地べたにぺたりと伏せてみたり、何を考え、何をしているのやら。首輪をしているし、大方、近所で飼われているのだろう、とは思う。
こちらをじっと見ているので、何か言いたいことでもあるのだろうか、と思い、「おい、猫くん」などと声をかけてみても、にゃあと返事をするわけでもなく、きょとんとした瞳のまま、ただただ眺めるばかり。鳴くわけでもなく、何かを要求するのでもなく、私を観察しているのだろうか。もしかすると、これはスパイ猫なのではないか、という気がしてきた。生き物にしては無表情に過ぎるのではないか。猫型ロボットのの目に高性能のカメラか何かが仕掛けてあって、近隣の何者かが、耄碌じじいの動向を窺っているのではないか。そう思い始めると、先程までは円らで曇りのない瞳に思えていたものが、狡猾なカメラのレンズのように見えてきて、見透かされるような不安を感じる。首輪にマイクか何かが仕掛けてありはしまいか。どこか怪しいところはないかと、こちらも目を凝らしてじっと観察するが、如何んせん、視力に難ありで、細部は判然としない。こちらがじろじろじろじろ睨め回すような視線を這わせたところ、ついと立ち上がって、垣根の下の隙間から去っていってしまった。いよいよもって怪しい。
一体、誰が私を監視しようとしているのだろうか、とあれこれ思い巡らせるが、誰一人としてそのようなことを望む者が思い浮かばない。ううむ、不可思議。
投稿者 nasuhiko : 2004年11月28日 00:00
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